システムベンダーやPCリサイクル業者への委託

システムベンダーやPCリサイクル業者への委託

「法人事業系PC廃棄の選択肢」の続きです。「システムベンダーへの委託」、「PCリサイクル業者への委託」を見ていきます。
 

システムベンダー

システムベンダーに引き取ってもらうケースでは、メーカーの場合とはちがって、PCメーカー以外の周辺機器などもいっしょに引き取ってもらうことができます。
多くのベンダーは販売・納入の業務を中心としており、廃棄作業部門をもっていません。ですから、別の専門業者に廃棄を依頼する形で処理をしています。つまり、システムベンダー引き取りは、PC廃棄処理専門業者への間接的な廃棄処理の依頼になります。
このケースでもかかる費用はベンダーによって異なります。データ消去、マニフェストの作成・発行などが別途有料となる点も同じです。
 
PCリサイクル業者
PCのリサイクルをおこなう業者に処分を依頼する方法もあります。原則として無料で引き取ってもらえるケースが多いです。
なぜ無料でできるかというと、それはその業者が「リサイクル」業者だからです。「リユース Reuse」と「リサイクル Recycle」で利益を上げているのです。
 

「リユース」と「リサイクル」

「リユース」は、引き取ったPCを修理・再生して、使用可能な中古品として販売することです。PCリサイクル業者は、ネットやリアル店舗で中古PCを販売するルートももっています。
「リサイクル」は、修理・再生が困難なPCから使用可能な部品を取り外したり、レアメタルや貴金属を含む金属素材を取り出したりすることです。銅をはじめとする金属資源は国際取引価格が年々値上がりしているため、古すぎてリユースできないPCからでも十分に利益が上がるだけの金属が取り出せることがあるのです。むしろ古いPCの方が、金属加工技術が未熟だった時代のもので、高価な金属が多く取り出せるケースもあるくらいです。
このようにして、引き取ったPCそのものを再生・転売したり、PCから高く売れるパーツや金属資源を抜き出したりすることを通じて、PCリサイクル業者は利益を上げます。そのため、廃棄する法人に負担がかからないようにできるのです。
 
データの消去
リユースPCにもともとそなわっていたHDDやSSDをそのまま載せるケースでは、データ消去も完全におこないます。ISMS(Information Security Management System・ISO27001)やPマーク(Privacy Mark・JIS Q15001)を取得した企業・法人も利用できるよう、高度なデータ消去テクノロジーを用いて完全にデータを消します。HDD上に「0」を上書きしたり、乱数を上書きしたりする方法をとります*。そうして完全に消したうえで、データ消去証明書などの各種証明書も発行します。
 
産業廃棄物管理表(マニフェスト)の起票・交付が不要
産業廃棄物管理表(マニフェスト)を作成、交付するめんどうも、PCリサイクル業者に依頼するケースでは不要になります。というのは、「PCを捨てるわけではない」からです。状態のよいPCなら再生・転売しますし、完全に動かないPCでもパーツや金属素材を抜き出します。回路の基板も、層をはがして中に使われている銅を回収します。回収できるものを回収しつくした残りは、PCリサイクル業者自身の廃棄物として処理しますので、PCを廃棄した法人にはもはや法的な責任はありません。ですから、マニフェストは要らないのです。
 
「買い取り」でお金がもどることも
また、処分するPCが比較的新しくて状態がよいケースでは、「無料」どころか「リターン」があることもあります。つまり買い取ってくれて、お金がもどるのです。
データ消去の料金は1台あたり1,000円から高くても3,500円ほどで、各種証明書の発行手数料は高くても1,000円ほどです。運搬費用は1台500円ほどからで、一度に運ぶ台数が増えるほどスケールメリットがはたらいて1台あたりの費用は安くなります。
仮にデータ消去代が1,500円かかり、運送料が500円かかったとすると、合計2,000円ですから、これ以上の評価額が廃棄PCに付けば、差額が買い取り金額として返ってきます。PCの状態がよければよいほど、そして台数が多ければ多いほど、返ってくる金額は大きくなるでしょう。

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